■真打登場!BUMP
OF CHICKEN |
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こんなにお客さんがいたのか…と関係者のため息が出てしまうほどのオーディエンスの歓声に迎えられたのは本年のヘッドライナー・BUMP
OF CHICKEN。
イキナリ『天体観測』のイントロが流れ、キッズは狂喜乱舞の大騒ぎ。藤原と共に歌い、そして2万人近い人々の声は重なって空に昇っていく。続く『ハルジオン』でまたもファンは大きく声をあげ、手を高くかかげ、全身でバンプの歌を感じているのがわかるほど。静かに藤原が言葉を紡ぐ『ノーヒット・ノーラン』にスマッシュヒット・シングル『ダイヤモンド』、そしてメンバー4人と、そして全てのファンと共に呼吸をする『Ever
Lasting lie』と、会場が心をひとつにしたところで藤原が「新曲を聴いてください」と連れ出したのは『fire
sign』。
その新曲を、じっと佇み聴き入る観客の姿に、どれほど彼らの音楽が愛されているのかを思い知らされた気がした。そして最後に彼らの名前を世に知らしめた、インディーズ時代の名曲『ガラスのブルース』が流れると、最後まで後方でライブを楽しもうとしていた観客までもがステージに向かって走りだす。「ありがとー!」と藤原が叫ぶ。
そして。2004年のRUSH BALLの終演を知らせる打ち上げ花火が上がった。Bumpの歌と共に、ここメガ神戸にこの夏最高の思い出を刻むように…。 |
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■夜の闇に浮遊するACIDMANサウンド |
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今夏、いくつものフェスを席捲してきたACIDMANが、その実力をフルパワーで感じさせたRUSH BALLだった。
『type-A』からエモーショナルかつ幻想的なサウンドで夜に包まれた会場を独特の熱で支配したACIDMAN。時に打ち付け、時に漂い、海のように変幻自在の彼らのロックンロールにオーディエンスは歓声をあげ続ける。「新曲を、みなさまの元に届けに来ました」と大木が告げて鳴り出した『イコール』にまたも観客は声をあげた。
終盤は畳み掛けるように『アレグロ』、『飛光』とライブで馴染みも深いナンバーが響き、神戸の街にACIDMANの衝動的ながら浮遊感あるアグレッシヴ・ロックが駆け抜けた。
「実はね、野外フェスで日が沈んでからライブするの、初めてだったんですよ。だから新鮮だったし、すごく気持ちよくライブができましたね」とドラムの一悟が笑顔を見せた。夜のACIDMAN。なかなかオツなものでした!
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■楽器が歌うthe
band apart |
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夕闇が神戸ポートアイランドを包みだした頃、ステージにはthe
band apartがいた。
しっとりと、そしてクールにオトナなロックサウンドを聴かせる彼らのライブは、緩やかなメロディとボーカル&ギターのアライとベースのハラの見事なまでに洗練されたハーモニーが音楽ファンを魅了して止まないけれど。今日の彼らのライブもやはりそのメロディの美しさに会場は心を奪われていた。
なぜバンアパの曲がこれほどまでに心に響くか。それは鳴らされる楽器がみんな、歌っているからだ。アライのボーカルだけが歌っているのではない。ドラムも、ベースも、2本のギターも。鳴らされる全ての音が歌っているからだ。
人気の『Eric.W』も、『fool proof』も、そして最後に演奏された『星に願いを』でも。そして観客も歌うのだ。会場全体から響くバンアパのメロディが、彼らの歌どうように美しく色づいた夕焼けの中に溶け込んでいった。
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■曽我部恵一&ダブルオー・テレサの時間 |
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今日の曽我部恵一はダブルオー・テレサと共に登場した。
まずは『サンデイ』でエモーショナルなサウンドを聴かせて「ライブだーっ!」気分を盛り上げると、そこからはしっかり曽我部恵一の時間。ほんのりノスタルジックで、ハートウォーミングなサウンド・ワールドを展開していく。
「今日は新曲をいっぱい持って来ました」と笑顔を見せた曽我部が披露した新曲たちは、心がぽぅっと暖かくなるような、愛情と優しさに満ちた曲ばかり。観客はそれぞれ好きなやり方でそんな曽我部の時間を楽しむ。
夕闇が近づき、爽やかな潮風が体に触れる、そんな空間で。感傷的になるのではなく、穏やかにゆっくりと彼の歌を噛み締めているような印象だった。少しテンポアップすれば、手拍子が起き、体をゆらゆらとゆるりと揺らす。音楽にはこんな優しい時間もあるんだなぁ。
曽我部恵一と神戸のオーディエンスが作り上げた、心温まる瞬間だった。
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