Rush Ball 2015
Rush Ball★R
暗がりのATMCステージで顔が見えない3人がリハーサルをしている。ギタリスト、ベーシスト、ドラマー…、その時点で今宵のライブが峯田和伸を含めて4人のバンドである事がわかる。でも、何が起きるのかわからない異様な緊張感の中で、ただ、ひたすら始まりを待つ。3人のリハーサルが終わり、しばらく経ち、袖からうなり声が聴こえる。その瞬間、観客たちが一気に前へ押し寄せる。ジャージの上着に短パン姿の峯田がひとり現れ、水を一口飲み、喋り始める。
「今時、携帯で、楽勝で音楽が聴けるご時世ですけど、チケット買って、お金払って、こんな田舎まで来たあなたたちの前で歌えて本当に幸せです」
１曲目は、今年5月埼玉で開催のイベント『VIVA LA ROCK』で歌われた新曲「生きたい」。ずっと歌いたくても歌えず、出来上がるまで１年半かかったという楽曲。
「この春、神様から許可がおりて歌えるようになった事を誇りに想います」…、その言葉から、この楽曲への強い想いを感じる。アコギを弾きながら、時には泣きそうになりながら、愛し愛されたくても自分の中に罪がある事を、まるで赦しを乞うかのように様に歌う。10分くらいだろうか、その魂のブルーズに、ひたすら耳を傾ける。先程リハーサルをしていた3人のメンバーが現れ、それぞれの楽器を準備する。アコギをかき鳴らす峯田が「ベイベー！」と叫んだところで、ドラムを皮切りにギター、ベースがうねりだし、より歌に熱が帯びていく。
呆然と立ち尽くす観客たちだが、続く『BABY BABY』で、峯田を、銀杏を、待っていた気持ちを爆発させるかのように合唱が響く。ギアを一気に入れたかのようにサンプリングされた打ち込み音と共に『I DON’T WANNA DIE FOREVER』。
銀杏が再び聴けるという興奮に包まれた中、峯田が「例えネット配信したって、ライブ会場に来た人しか味わえないものがある」と語りかける。そして、「このメンバーと一緒 にやるつもりでいます」と」と宣言。そのまま『ぽあだむ』へと流れる中、そこで、ようやくメンバーが峯田の口から発表された。サポートメンバーは、藤原寛(b/AL)、後藤大樹(ds/AL)、菊地椋介(g/さよなら、また今度ね)の3人。
曲終わり、メンバーが去り、再びアコギ弾き語りで『新約 銀河鉄道の夜』を歌い、新しいメンバーを迎えての初ライブは幕を閉じた。もちろん、アンコールがかかり、アコギ弾き語りで『人間』を。「オアシスってバンドが好きなんだけど、オアシスのライブみたい」と峯田が言うくらいに、オアシスのライブ以上に観客が大合唱する。「幸せでした、今日歌えて」と感謝を述べた後、深々と長い時間頭を下げる。袖に去りかけ、また深々と長い時間頭を下げる。観客たちの拍手も鳴り止まない。ここから転がり出す、新たな銀杏BOYZが楽しみでならないし、何よりも、この夜を目撃できた事が嬉しかった。
SET LIST
遂に来た！ SEのカウントダウンと共に、真紅の照明を背負った本日の、そして『RUSH BALL 2015』の真打ち、[Alexandros]が登場だ!! 「大阪ー！ 暴れる準備は出来てるかー!? 最高の夜にしようぜ!!」。そんな自身の公約を瞬時に具現化するように、『ワタリドリ』の跳ねるビート上を軽やかに舞い、ステージを駆け巡る川上(vo&g)。壮絶なドラミングから突入した『Famous Day』しかり、1年の時を経て同じ場所、同じ時間に舞い戻ったこのバンドの翼が、大きくなったのは明白。「やっぱりここが一番！」とステージ立つ変わらぬ喜びを爆発させながら、広大な泉大津フェニックスにスケールアップしたバンドの今を叩き付ける。そして、ここで披露されたのが『city』。この曲がリリースされた5年前、初めての『RUSH BALL』でATMCに立った彼らが、5年後の大舞台で、同じ曲を鳴らす。それは今年ATMCに立ったどのバンドにも無限の可能性があることを、楽曲で示してくれているかのようなハイライトだった。
音楽に魅入られた蒼き情熱を燃やし尽くすようなラストの『Adventure』では、川上がアカペラでオーディエンスを促すと、会場を埋め尽くす感動的な大合唱が…！ そして、その歌声はそのままアンコールへの意思表示となり、それに応えるように再び4人がステージへ。「もう何も言うことがないぐらい素敵な夜でした。さっきのは感動したな〜。『RUSH BALL』はいつも厳しく、優しくしてくれる、いろいろと学ぶステージなんです。明日からまた初心に戻って、最高のロックを見付けていきたいと思います。俺の大好きな街に、また来ます！」。アンコールはセットリストにもない『You’re So Sweet & I Love You』、最後の最後は、「最後にデカい花火打ち上げようぜ！」と、名曲『Starrrrrrr』で2年連続のトリもこれ以上ないエンディング！ 夏の終わりを告げる打ち上げ花火がまた、しっかりと来年へとバトンを渡したのだった。
SET LIST
夜の闇も深まってきてムーディーな雰囲気となり、心地よい風も吹いてきたATMCステージに登場したのは、神戸を拠点に活動する20代前半の4人組のThe fin.。80年代的なシンセを効かせたチルウェイヴなどの新潮流を生んできた最近のUSインディ・ロックの動きと共振するサウンドを奏で、国内のみならず海外の聴き手からも大きな賞賛を集めてきた彼らだが、その楽曲クオリティと演奏力の高さはまさにイイ意味で“日本人とは思えない”レベルだった。
そんなイメージも少し逆手に取るように、ボーカルのYuto Uchinoが海外でのライブ時と同じイントネーションで“ヘイ！ガイズ。ウィ・アー・フロム・コウベ”と挨拶すると、選り抜かれた音色のシンセにトロピカルなリフも繰り出すギターもまた絶妙な「Illumination」を。続いて、浮遊感のあるゆったりした曲調の中にもタイトなリズムが効いた「Veil」から、ギター・ロック色を強めた「Faded Light」へ。ここでUchinoが、昨年末に初のアルバムを出した後に“米国やアジアをツアー、昨日も中国でライブをやって朝5時半に起きてココに来ました”とMCして、すでに世界各国を飛び回っていることを伝えた。
そして後半はグルーヴィーなシンセとファルセットの美しい歌声が映える名曲「Night Time」を披露し、ラストはオルガンに替えて叙情的なメロディの良さが際立った「Glowing Red On The Shore」を。関西発のこれまでにない形でのワールドワイドな才能のさらなる飛翔に、今後とも注目しておきたい。
SET LIST
野外の会場を、一瞬で眩しく光り輝くディスコフロアへと変えたのはthe telephones！ 今年11月を持って、無期限の活動休止を発表した彼らにとって、この日のステージが関西での最後のライブ。そんな彼らのライブを体感しようと、フィールドにはあふれんばかりのオーディエンスが詰めかけていた。
｢みんなでここを世界最高のダンスフロア、いやディスコフロアにしようぜぇ!｣、石毛輝(vo＆g&syn)が声高らかに叫びを上げ、1曲目『Monkey Discooooooo』でライブスタート!! 石毛はステージでブリッジをしながらギターソロをかまし、岡本伸明 (syn)は目を離すと一瞬の隙に視界から消え、ステージを右へ左へと駆け回る。テンションの高ぶるまま、自由気ままにステージで暴れ回る彼らの姿に感化され、オーディエンスらももはやダンス中毒者のように汗だくになって踊り狂う。表情の違うディスコロックサウンドを次々に披露し、長島涼平(b)と松本誠治(ds)、2人のキレッキレのリズムがオーディエンスのステップを止めさせない。『Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!!』では、フィールドの中央に巨大なミラーボールが出現。続く『I Hate DISCOOOOOOO!!!』ではコアなバンドサウンドに煽られ拳を突き上げるオーディエンスらの姿に満足げな表情を見せるメンバー。
そしてステージも最終曲へ。「DISCOってしばらく叫べないぜ」なんて自虐的な言葉に思わず、ぐっと目頭が熱くなるも、「しばらく叫べないけど、叫べなくてもいいくらい大きな声で叫ぼうぜ」と語る石毛。さらに「第二の故郷の大阪、GREENSのみんなにありったけのDISCOを送るぜ！ あと、清水音泉にも♪」と感謝の言葉を告げ『Love&DISCO』へ。声の限り“DISCO”を叫び、彼らのステージは終了。
ステージの去り際に石毛が叫んだ「また会おう！」、その言葉を信じたい。
SET LIST
リハーサルから気迫が伝わってきたのは、『RUSH BALL』初出場となる夜の本気ダンス。のっけから『WHERE?』、最新シングル『By My Side』とダンサブルなナンバーを立て続けに披露。
MCでは鈴鹿秋斗(ds)が、「実は、2007年の『RUSH BALL』が人生初の野外イベントだったんですよ」と、いつものマイペースなMCとは少し違った雰囲気で話を始める。その時に銀杏BOYZを観て「このステージに立ちたい！」と思い、今のメンバーを誘ってバンドを結成したと打ち明ける。今夜は憧れだった『RUSH BALL』に出演を果たし、更には銀杏BOYZが同じATMCステージのクロージングアクトを務めるというから、こみ上げる熱情を隠さずにはいられない様子だった。「これからは、俺らが何かを伝えていく番やと思っています！」と鈴鹿の決意表明の後、米田貴紀(vo&g)がハンドマイクに持ち替えて歌ったのは『Fuckin' so tired』。フロアに降り立ち、観客にもみくちゃにされて担ぎ上げられながら、コール＆レスポンスを巻き起こす。
ラストは、マイケルのベースに誘われて、爆裂サウンドでダンスホールに変えた『戦争』。見渡す限りの観客が全員しゃがみ込み、一斉にジャンプして踊り狂った光景は圧巻！ 圧倒的なアクトで、観客の心に鮮烈なステージを刻み込んだ。
SET LIST
暗くなりかけた泉大津の空を『最後の国(introduction)』のドラマチックなSEが包むと、オーディエンスのクラップとともにACIDMANの３人がゆっくりと姿を現す。「この瞬間、1分1秒はもう二度と戻ってこないから、最高の瞬間をみんなでつくっていこう！」と大木伸夫 (vo＆g）がコールすると『造花が笑う』で幕が開け、大木のエモーショナルなボーカルが響きわたり、一音一音に魂を込めて解き放つかのようなバンド・アンサンブルが展開されていく。そのままなだれこんだ6thアルバム『LIFE』のリードトラックである『FREE STAR』では、浦山一悟（ds）のバスドラがズンズンと腹に響き、SFチックな詞の世界観に合わせるかのように次第に空も神秘的な色に変化していく。「RUSH BALLは10年以上前から出させていただいていて、ACIDMANが初めてトリをやらせてもらったフェスなんです。感謝し、大事にしているフェスです。みんなも大切な想い出になるように楽しんでいってください」とRUSH BALLへの敬意と特別な想いを語る大木。
小さな光をつかむように、衝動を静かに激しく爆発させるように『赤燈』、『Stay in my hand』で轟かせる轟音に、拳をあげ全身全霊で応えるオーディエンス。どんどん暗くなっていく空が照明と連動してライブを演出しているかのようだ。そんな時間にドラムセッションから『ある証明』のイントロへと繋がる瞬間は鳥肌モノだった。一言一言研ぎ澄まされた言葉たちを投げかけるように歌い終えた大木が息を切らしながら「楽しい！最高！ありがとう！」と叫び、「このあとはディスコにまかせて…（笑）ロックバラードは好きですか？」と最後に届けられたのは『世界が終わる夜』。「世界はいつか終わる。みんないつかは死ぬ…殺しあってる場合じゃない、傷付けあってる場合じゃない、みんなが一人でも多くの人を愛して、生きていてよかったと思えるように…そんな想いをこめた曲です」曇天ながらも夕暮れから夜へのマジック・アワーにはまった美しいフィールドに、雄大なメッセージがどこまでも響きわたっていった。
SET LIST
メインステージでストレイテナーが演奏する中、まるで前説かのようにATMCステージではザ・チャレンジの沢田チャレンジ(vo)が喋り倒す。時にはテナーの楽曲に合わせ、口パクで歌う。テナーのホリエアツシ(vo&g&p)が最後、「次はACIDMANです！」と告げてメインステージを去る声が聞こえると、「次はザ・チャレンジですよ！！」としつこくつっこむなど、ギリギリまで観客を楽しませる。
いざ本番、ドラムのドラゴンチャレンジが大きなバンドフラッグが掲げられた棒を持って現れ、メンバーも登場。沢田は曇天の空の下、「太陽がなければ、ミラーボールがあればいい！」と叫び、1曲目の『お願いミュージック』へ。チャレンジオノマック(vo&g)が歌い上げた後、沢田が’90年代の懐かしの文系ラッップのようなラップを決めていく。続く『サマーライダー』では沢田が大きなバンドフラッグを持って、ステージから降りて観客のいるフロアへと走る。とにかく何が何でも楽しませようとする姿勢が伝わってきた。
そして、8月26日にリリースされたばかりの『すっぽんぽん』。沢田いわく「三歳児でも踊れる」なダンスナンバー。日曜夕方に流れているアニメソングのような夢溢れる雰囲気、そして疾走感もあり、観客全員が「すっぽんぽん！」と熱唱する光景は最高にユニークだった。ラストの『恋をしようよ』では客席に5つの巨大風船が投げ込まれ、よりハッピーな空間に！ザ・チャレンジの強烈な存在感を、誰もが感じた時間であった。
SET LIST
「『RUSH BALL』へは気付けば12年出ています。お客さんもみんな最高で、世代も受け継がれていく中、僕らもかなりパイセンになってしまいました。ライブハウスで出会った後輩バンドが、『RUSH BALL』での僕らを観てバンドを始めたんですって教えてくれたりね」（ホリエアツシ(vo&g&p)）。
Dragon Ash、ACIDMANとならび、もはや『RUSH BALL』の顔と言っても過言ではない常連組・ストレイテナー。後輩バンドが活躍し、今日も彼らの若いファンも多いだろう中、おかまいなしに大歓声を浴びステージへ登場！
初っ端『From Noon Till Dawn』からフルスロットルでブチかます4人。大山純(g)の切り裂くようなギター、心底楽しそうな表情でダンサブルに爪弾く日向秀和(b)と、1曲目にも関わらず早くもエンディングばりの盛り上がりを見せる泉大津。しかし、4人はその光景にも満足できぬとばかりに、『Super Magical Illusion』と超強力ライブ・アンセムで翻弄していく。しかも小雨だった会場に、雲間を割って夕日が差し込むというまさに“マジカル”な出来事が！ 「えーな！ みんなが最高だから太陽も出てきたよ」(ホリエ)なんて言葉も飛び出すほどだ。
怒濤の2曲の後は深海を漂うような『Man-like Creatures』や、またもや攻めモードにスイッチした『KILLER TUNE』をお見舞いする彼ら。緩急自在に場をコントロールする中、ここからは厳かなムードでホリエが口を開く。「今年8月に出した僕らなりの反戦歌です」と、『NO ～命の跡に咲いた花～』を。アコギにのせ紡ぎ出す祈りにも似たホリエの歌声。戦後70年の8月、ストレイテナーからのメッセージをそれぞれがどのように受け取ったかは、楽曲にじっと耳を傾けるオーディエンスひとりひとりの横顔がひしひしと物語っている。
そして宴はあっという間に終盤へ。幸福感溢れる『彩雲』へ経て、ナカヤマシンペイ(ds)が立ち上がり、スティック片手に手招きする、ラスト『Melodic Storm』で感情のリミッターは限界突破！自然と湧き上がる大きな大きなシンガロングにメンバーも顔をほころばせつつ、エンドマークを打った。
SET LIST
ATMCステージ後半戦に登場したのは、「RUSH BALL」初登場のギター3人編成の5人組バンド・Suck a Stew Dry。浮遊間漂うSEをバックに登場し、１曲目『僕らの自分戦争』へ。自問自答を続けるネガティブな世界観を言葉にし、淡々と進んでいくシンプルな音に乗せる。シノヤマコウセイ(vo)の少年性をはらんだ独自の歌声が楽曲の世界観をより高めていく。次曲『カタカナトーク』、繰り返されるリリックは耳馴染みがよく、スダユウキ(b)の軽快なリズム、イタバシヒロチカ(ds)のタイトなドラミングで、あっという間にフィールドに一体感を作り出していく。
ライブがあまりに楽しく、思わず荒ぶったいう(笑)フセタツアキ(g)の“RUSH BALL”コールでオーディエンスを和ませると、続いて披露されたのは俳優・温水洋一氏がPVに出演したことで話題となった『ウェイクミーアップ』。程よい脱力感を持った楽曲は夕暮れののんびりとした時間に絶妙にハマる。「生きていると、もう２度と会えないんじゃないかと思うけど、生きてさえいたらどこかで会えるはず。またどこかで会えれば…」と、ラスト『遺失物取扱所』までオーディエンスをどっぷりとバンドの世界観に浸らせ全5曲のステージが終了。思考回路にスルリと溶け込んでくるバンドの世界観、なんとも癖になりそうだ。
SET LIST
古き良き洋楽が場内に鳴り響き、お揃いのスーツを着た4人が登場。ハンドクラップで観客を促しながら、煽っていく。「1、2、3、4！」と威勢の良いカウントが入り、メジャー1stシングル『IT’S TOO LATE』(’０９年発表)からスタート。相変わらず、ROY(vo&g)のしゃがれた声がかっこよい。「心を裸にして楽しんでもらえますか？？」とROYが訴え、『JUST BE COOL』、『ROCK ME BABY』とぶち込まれる。ロックンロール特有の心地よいテンポに、いわゆるキッズ世代の若い観客たちも歌詞を口ずさみながら飛び跳ねている、
フロアが温まったところで、「初めての方も、たくさんいると思いますので、懐かしい曲を名刺代わりにパッパッパッといきたいと思います！ 良かったら、ついてきてください！！」とROY。始まったのは初期曲のメドレー。それもインディーズファーストシングル『I BEG YOU』(‘07年発表)から、インディーズ時代のアルバム「Awaking of Rhythm And Blues」収録の『I’M IN LOVE WITH YOU』、『SHAKE YOUR HIPS』と思わずツイストしたくなるゴキゲンなナンバーが続く。ロックンロールルーツをしっかり持った上で、今の時代に自分たちのロックンロールを鳴らそうとする姿に改めて痺れてしまう。
地盤固めのように完全に自分たちの流れを作ったところで、ROYが「日本の夏と言えば御中元が常識…、なので新曲を受け取ってください！ みなさんのもとに光が差し込みますように」と丁寧に説明して、10月28日に発表される10thシングル『SUNSHINE』を披露。ゆったりとしたBPM、語りかけるかのようなミディアムテンポ…、何でもスピーディーに物事が進んでいく今の時代だからこそ余計に沁みる。救いを感じる素晴らしい新曲であった。
終盤に入ったところで、湖に女の子がお昼ご飯」を落としてしまったという謎の小芝居(！？)をメンバー全員で熱演して(笑)、『HOT DOG』へ。緩やかな小芝居をしていたのが、まるで嘘かのように体が自然に疼くロックンロールチューン。畳み掛けるかのように『SING YOUR SONG』、『NO WAY』が演奏され、気づけばフロアはロックンロールパーティー状態！ 最後は、TAXMAN(b)が指揮をとり、観客全員を巻き込んでの「わっしょい！！」コールで〆られる。インディーズ時代の楽曲から人気曲、そして新曲まで、まさにTHE BAWDIESのALL TIME BESTなライブであった。
SET LIST
男性3・女性2のユニセックスなメンバー構成と、シンセ・ポップ、ディスコ、シューゲイザーなどの要素をセンス良く統合した“現代版シティ・ポップ”なサウンドで注目を高めてきた東京発のAwesome City Club。フレイミング・リップスのドリーミー・シンセ・ポップな名曲「Race For The Prize」をSEに登場すると、その曲調を引き継ぐようなサウンドの新曲「GOLD」でライブを開始。“楽しんでいこうぜ！”と煽りながらハンド・クラップを求め、ファルセット気味なatagi（vo＆g）とキュートなPORIN（vo&syn）が交互にリードを取る彼らならではの曲展開で、心地よくダンサブルなムードを高めた。
そして“ラッシュボール、晴れてきてよかった。いい時間にしようね”とPORINが呼びかけると、4月にFM802のヘビーローテーションに選ばれて彼らの名を広く知らしめた「4月のマーチ」を。続けて“夏の曲をやります”と前置きして、9月に発表される２ndアルバム収録の「WAHAHA」を披露し、曲の中盤にはベースのマツザカタクミのラップも加わるメロウかつダンサブルな展開で魅了した。ラスト2曲は、同じく新作に収録の軽快でファンキーなギターのカッティングと流麗なストリングスを伴った「アウトサイダー」から、言葉遊びに満ちた歌詞もユニークな「涙の上海ナイト」へ。ニューカマーらしからぬ楽曲クオリティの高さと夏を意識した爽やかな選曲で楽しませてくれた。
SET LIST
リハーサルから『スノーグローブ』、『盛者必衰の理、お断り』を続けて披露して、観客のボルテージをグングン上昇させたのは地元・堺出身のKANA-BOON。雨が本降りとなってきたにも関わらず、押し寄せた観客で超満員。1曲目の『タイムアウト』から、「RUSH BALL！ RUSH BALL！！」と曲中に織り交ぜて咆哮し、性急なリズムで踊らせる。谷口鮪(vo&g)が、「ただいまー！」と叫べば、「おかえりー！」と大きなレスポンスと声援が飛ぶ。はつらつとした会場には笑顔が溢れ、彼らのライブを心待ちにしていたことがひしひしと伝わってくる。MCでは、「改めまして、帰ってきました！ 最近、“大阪帰って来たぞ詐欺”が蔓延してるんですけど。さっき出てた、THE ORAL CIGARETTESだって奈良出身やからな！」と、谷口と古賀隼斗(g)がしっかりイジる関西らしい場面も。和やかなムードも一転、荒々しいサウンドを轟かせた『ウォーリーヒーロー』で興奮を煽る。更に、ベースとドラムのリズムが光る『クラクション』が鳴らされた。
昨年は、この泉大津の地で、1万人を超える野外ワンマンを成功させた彼ら。イチから自分たちで野外イベントを作り上げてみて、その苦労が分かるからこそ、『RUSH BALL』のステージに立てる喜びと感謝を伝え、ゴミの分別についてもユーモアを交えてアナウンスする。後半戦は、『なんでもねだり』、『フルドライブ』と畳み掛けて、KANA-BOON印のクセになるフレーズとキャッチーなダンスナンバーで熱狂の渦を起こす。いつしか雨も止み、「みなさんの“晴れろ！”という想いが実を結びました！
次は僕らが最近、実を結んだ曲です」と、映画主題歌に抜擢された『ダイバー』へ。ラストの『シルエット』にいたるまで、勢いと人気を証明する堂々たるステージで凱旋を果たした。
SET LIST
シャワーのような小雨に、ドロドロの足下。満面の笑顔をたたえてこれでもかと飛び跳ねるオーディエンス…。そんな至上の景色を生み出したのは今年1月にメジャー・デビューを飾ったLAMP IN TERRENだ。
ド頭『林檎の理』から、「飛べよ、大阪！」と咆哮する松本(vo&g)に呼応するかのごとく、ATMCは瞬時にジャンプの嵐に。中原(b)も胸を叩きながらもっと来い！とばかりに煽るものだから、会場の温度上昇は止まらない！ 続く『メイ』では、ささくれだった心も苦々しく思う気持ちも、全てを浄化するような瑞々しく大きな包容力を提示。まるで1対1での場かと思うほど、ただただ直球に届けられる歌の、何と力強くやさしいことか。スローなロッカ・バラード『緑閃光』や疾走感ある名曲『ワンダーランド』と、珠玉の全4曲を披露した彼ら。
これは私たちの歌だ。そう、高らかに声を上げて歓びを伝えたくなるような、そんな希望の光をATMCへ降り注いだLAMP IN TERREN。生命力に満ちたステージングに、心ごと洗われるような思いを抱いたオーディエンスも多いことだろう。その証に、彼らがステージを降りるまで、温かな拍手が止むことはなかった。
SET LIST
昨年はATMCの出演だったSHISHAMOが今年は満を持してメインステージへ！3人が元気に登場すると「こんにちは！RUSH BALLメインステージありがとうございます！」と松岡加入後、初のシングルとなる『量産型彼氏』から勢いよくライブがスタート！大きなステージへステップアップした喜びを表すかのような満面の笑顔で、キュートかつ力強いヴォーカルを響かせる宮崎朝子(vo&g)。シャープなギターリフのイントロに歓声が沸き起こった『僕に彼女ができたんだ』を経て、8月リリースの最新シングル『熱帯夜』では、しとしとと降る雨にぴったりの大人っぽいギターサウンドを聴かせる。
後半のアンサンブルもきまったところで、「私！松岡といいます！」と緊張気味に話だしたのは新メンバーの松岡彩(b)だ。「私は大阪出身で、このRUSH BALLには思い入れがありまして…実は、去年ATMCの裏方でお手伝いをしていた時に、宮崎朝子に声をかけられたのがきっかけでSHISHAMOにはいったんです」とSHISHAMOへの加入秘話を打ち明けたのだ。「大げさじゃなくて、松岡じゃなかったらSHISHAMOをやってなかったかもしれない、ということは、RUSH BALLがなかったら音楽をやってないかもしれないんです！」という宮崎のアツい言葉を受け、ウルウルする松岡。「泣いてんの？」（宮崎）「泣いてないよ！」（松岡）という微笑しいやりとりをあたたかく見守るオーディエンスもなんだか感慨深げだ。
気合いを入れなおした後半戦では、まだはじまったばかりの3人の未来への決意を表すようなパワフルなバンド・サウンドでみんなのハートをわしづかみに。夏フェスに欠かせない『タオル』では、スクリーンのイラストと「せーの！」の掛け声に合わせてみんなでタオルを回すお馴染みの光景が。キュートさと表現力が増したヴォーカル、女子3人とは思えない骨太ロック・サウンドに成長と進化を感じた新生SHISHAMOのメインステージ。秋からの全国ツアーに期待がふくらんだライブだった。
SET LIST
SEの『サライ』に気を取られていると、いきなり会場後方からクラウドサーフで柴田(vo&g)が、「急げー！ 俺らには時間があまりないんだー！」(お前のせいだろ)と登場した、忘れらんねえよのライブ。北川×景子のコール&レスポンス経由で、ド頭からガッツリ会場の空気を掴み爆走するこのバンドワゴンは、その絶景にも思わず「チョー最高だわ！ 改めましてflumpoolです！」とその手を緩めない(笑)。そして、「僕ら3年ぶりの出演です。だからマシータ(サポートds)さん、めでたいヤツいいですか？」と促せば、聴こえてくる“ヨッサホイ～♪”のリズム…ってフラカンやないか！(笑)
『ばかばっか』ではモッシュも巻き起こり、「お前らが熱いからビールが飲みたくなったな」と、再びクラウドサーフで頭上を泳ぎビールを購入、ステージに戻れたときのこの一体感は何なんだ？(笑) 全力の25分を経た最後の『この高鳴りをなんと呼ぶ』で、自ずと生まれたクラップが描いた最高の景色。「この3年間キツかったんだよ。でも、あれから好きなヤツと好きな音楽やって、またここに来ることが出来ました！」。降ったと思ったら雨が止み、止んだと思ったら雨が降る。紆余曲折のバンド人生を宿したようなライブが終わる頃には、泉大津の空は明るくなっていた。
SET LIST
メインステージ3番目に登場したのはTHE ORAL CIGARETTES。すでにニュースで知っているオーディエンスも多いだろうが、山中拓也(Vo&g)が声帯ポリープの手術のため、9月からしばらくライブ活動を休止することが決定している。7月に行われた大阪でのワンマンライブでも、喉に鍼を打って極限の状態でステージに立っていた彼。念願だったという「RUSH BALL 2015」のメインステージ本編でのライブでどんなステージを見せてくれるのか、そしてどこまで声が出るのか…期待と不安の募るステージは、余計な心配だったと思わず笑ってしまうほど、迫力あるライブがそこにはあった。
1曲目『mist...』からジリジリと攻め立てる臨場感あふれるサウンドで突き進んでいく。『モンスターエフェクト』では、あきらかにあきら(b)、中西雅哉(ds)の壮快なリズムがオーディエンスのテンションを天井知らずに上げていく。性急な鈴木重伸(g)のギターリフもたまらなく気持ちいい♪
ライブも中盤、「みんながいてくれたからここに立てる。オーラルがどんなバンドか、その目でステージを見て確かめて。ここにいる人はそれが出来る人。少しでも心に響いたら、それを一緒に共有してほしい」と、フェス会場限定シングル『カンタンナコト』を披露。マイナス感情を取り払ってくれる、痛快なロックナンバーにオーディエンスらは拳を上げてメンバーの想いに応えていく。そしてラスト『起死回生STORY』へ。「今日が大阪最後のステージになるかも。それでもこの日を忘れない。喉の手術をしても、苦しいことがあっても何度も這い上がれる！」と、手術を控え不安はあるものの全力で突き進んでいくことを約束してくれた山中。“帰ってこいよ!!”、1人のオーディエンスの叫びが響いた。その思いはみな同じはず。幾度となく“BKW(番狂わせ)”してきた彼ら、より強く生まれ変わったバンドで作り上げる“BKW”に期待したい！
SET LIST
すっかり雨模様となったATMCの２番手は、結成2年目ながらポップでハイブリッドな次世代ロックサウンドが注目を集めるＭrs.GREEN APPLEだ。サウンドチェックから盛り上がりを見せたステージにSEと共に平均年齢21歳の5人が登場。手拍子でテンション高く迎えるオーディエンスを前に「RUSH BALL 2015、いけるかー！？」と大森元貴(vo&g)が気合をいれる。1曲目から藤澤涼架(key) が上手下手と忙しく動き回りながら全開に盛り上げた後は、7月リリースのメジャーデビュー盤『Variety』から『VIP』、『リスキーゲーム』も披露され、ビシバシ決まるタイトなリズムにドキャッチーなメロディが絡む楽曲の高揚感に誰もが魅せられていく。
「僕らの夏フェスも今日が最後です！体動かせますか！大阪のホンキを見せてください！」と『HeLLo』では、息の合ったコール＆レスポンスも。そして最後に「７月にメジャーデビューして、こんな場所に立てて幸せです！幸せについて謳っている曲です」と紹介されたのは『Variety』の表題曲である『StaRt』。彼らのポップな楽曲の中でもキャッチーさが群を抜くキラーチューンで、おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルサウンドと野外の開放感が合わさって圧倒的な多幸感を生み出していく。小雨も止んだ空の下、「またどこかで会いましょう！」と爽やかに締めくくり、大型新星の存在感をみせつけたのだった。
SET LIST
2000年代の洋楽ロックに影響を受けたソリッドなギター・サウンドで、11年にはサマーソニック出演も果たしながら媚びない高い音楽性で支持を広げてきたWHITE ASH。ハンド・クラップを誘う打ち込みのビートにvo＆gののび太の歌声と美しいコーラスが重なり、一気に重厚なギター・ロックへと流れ込む冒頭の「Orpheus」で並外れた楽曲センスの良さと演奏力の高さを示すと、雨が強まるのと反比例するように音に反応して前へと集まってくるオーディエンスがどんどんと増えていった。続いて、イントロのギターのリフから歓声が上がった「Stranger」を投下すると、早くも自分たちのペースに引き込んだ。
フロントマンののび太が“ラッシュボールは、3年前に初めてこのメイン・ステージでオープニング・アクトを務めましたが、みなさんのおかげで戻ってくることができました”と挨拶すると、続けて“今日は《夏の厳選スペシャル・セットリスト》でお送りしたいと思います！”と予告。アップ・テンポなビートとリフで畳みかける「Number Ninety Nine」で幕を開けると、5枚目のシングル「Crowds」、ベースの彩が弾くハードなベースラインから再びテンポを加速させる「Thunderous」と立て続けて、のび太が一旦ギターを置いてハンド・マイクで観客を改めて煽る「Paranoia」へ。この手の完全英語詞で歌うコンテンポラリーな洋楽志向のバンドはライブとなると線の細さが出てしまいがちだけど、彼らが奏でるサウンドは太くソリッドで楽曲にもスケール感があり、ライブで鍛え上げてきたダイナミズムもしっかりと併せ持っている。そんなポテンシャルの高さを十二分に発揮した音で圧倒すると、より疾走感の強いニューシングル「Insight」をプレイしてさらなる熱狂へと誘った。
“みなさんのおかげでめっちゃ楽しいです”とのび太がオーディエンスに感謝の気持ちを伝えると、続いては、最新シングルの収録曲の中でもメンバーが特に気に入っているという「Aurora」を。初期のスマパンなどを想起させる、ファルセット的な歌声を活かしたハード・メロウな新境地を聴かせると、ラストは起伏に富んだ曲展開の「Jails」で最後まで集中力を切らさず惹きつけた。
SET LIST
小雨舞う2日目のATMCステージ。そのトップ・バッターを務めるのは、フロム鹿児島、昨年メジャーデビューを果たしたテスラは泣かない。だ。ハイスピードな1曲『Cry Cry Cry』を初っ端から容赦なくブチかまし、一気に場の空気を掴んでいく。ジャジーかつヒリヒリした飯野(p)の鍵盤に、村上(vo&g)の美麗なギター・ラインとどこか少年性の残るボーカルが、それぞれぶつかり合いつつも見事に調和。身体を揺さぶる吉牟田(b)のグルーヴィーなベース・ラインと實吉(ds)のどっしりした重厚なリズムが、ドラマティックな世界を深めていく。
「僕らの夏フェスは『RUSH BALL』1本。僕らの夏はさっき始まって、あと何分かで終わります。テスラ史上最も短い、でも最も熱いものに！」(村上)と、オーディエンスの体力を根こそぎ奪い去るように、8月にリリースしたばかりの新作から『Oh my God!』、ラスト『アンダーソン』まで攻めに攻め立て、鮮烈な存在感を刻み付けた彼ら。ジリジリ燃やされる導火線のような冷めた感覚と、身体ごと楽器にぶつけるようなエモーションの爆発。そんな両極端なテンションを行き来する独自の音世界で、最終日のATMCの幕開けを堂々飾ってくれた。
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昨年の『RUSH BALL☆R』、『RUSH BALL 2014』のATMC、そして今年。遂に堂々のメインステージに現れたgo!go!vanillasを出迎えた大きなクラップが、彼らがそこに立つにふさわしい1年を歩んできたことを、如実に物語る。「俺たちがgo!go!vanillasだー！」との長谷川プリティ敬祐(b)の開口一番、キラーな『エマ』でオーディエンスはいきなりジャンプ&ジャンプ！ 続く『アクロス ザ ユニバーシティ』といい、初見でも瞬時にロックオンする親和性の高いメロディライン、どこで声を出し手を上げるかを身体が自ずと理解するビートの機能性、胸高鳴るロックンロールの高揚感。促す必要性ゼロ、全員がバニラズフォロアーかと目を疑うような景色はまさに壮観！
一転、泉大津に吹く風のように、清涼感とノスタルジーを連れてくる『なつのうた』も心地よく響く。ここで、「このでっかい会場をダンスフロアにするために新曲を持ってきました！」(プリティ)と披露されたのは、9月16日(水)にリリースされる柳沢(g)加入後の新体制初音源となるシングル、その名も『カウンターアクション』！
縦横無尽のフレージングに身も心も突き動かされるような躍動感に溢れた新曲が、泉大津フェニックスをフルドライブさせていく。「これだけいろんなバンドのタオルがあったらさ、それぞれに熱い想いがあると思う。その熱い想いを、俺たちに貸してもらっていいですか!? じゃあみんな、汗拭いてー！」(プリティ)、「いや、普通回すとかでしょ！(笑)」(vo&g・牧)なんて、微笑ましいコンビネーションで和ませながら(笑)、後半戦はロックンロールのスリルとワクワクを存分に放射する緩急自在の『バイリンガール』、「ラストに今日1日を最高にハッピーにする魔法をかけていいですか？」(牧)と、クラップもバッチリキメた『マジック』のライブ鉄板2連発で怒涛のエンディング！
泉大津に上がった拳の数が、ロックンロールという魔法の効き目を証明したかのような、充実のステージだった。
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小雨が降り注ぐ中、2日目のオープニングアクトを務めるのは神戸発のドラマチックアラスカ。登場するやいなや、先月発売されたばかりのミニアルバム『アンカレッジ・シティー・ポップ』から『世界の始まり』を披露。“ナイフ片手に未来を開く”という歌詞のとおり、アグレッシブなサウンドで前へ前へと突き進む。朝早くから詰めかけた多くの観客へ向けて感謝を伝えて、今度は軽快なメロディーの『東京ワンダー』へ。ヒジカタナオト(vo&g)のハイトーンボイスが、胸のど真ん中を突き抜けていく。
MCではヒジカタが、昨年ATMCステージで『RUSH BALL』に初出場を果たした際に、オープニングアクトとしてメインステージに出場したTHE ORAL CIGARETTESのライブを悔しい想いで見つめていたこと、そんなオーラルの山中拓也(vo&g)から今回の出場にむけて、『お前なら大丈夫』とエールをもらったこと等を、言葉を詰まらせながら語った。ラストは、攻め立てるように鳴らされた『無理無理無理』。爆弾ジョニーからサポートで参加しているロマンチック☆安田も、転げまわってソリッドなギターを鳴らし存在感をたっぷり示す。「これがスタートです。もっとでかい景色をあなたと作りたい！ 来年もここに立つ！」と、ヒジカタが高らかに宣言して終了。情熱的なライブで、しっかりと爪痕を残した。
のっけから熱気ムンムンのステージから、『RUSH BALL 2015』の2日目も勢い良くスタートです！
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RUSH BALL 2日目オープンしました！
[RUSH BALL 2015 Live Report]
photo by
田浦ボン
Yukihide[JON...]Takimoto
待夜由衣子
Hoshina Ogawa
text by
奥“ボウイ”昌史
鈴木淳史
黒田奈保子
後藤愛
岡田麻美
吉本秀純
大西健斗
